大須エリアで開業するなら?若者と観光客が集うカルチャーの街
2025.03.04コラム
1. 大須とはどんな街?──文化と人のエネルギーが交わる商店街
名古屋市中区にある「大須(おおす)」は、古くから商業と文化の中心として発展してきたエリアです。
大須観音を中心に、約1,200店舗が軒を連ねる大須商店街は、地元民だけでなく観光客や学生、外国人にも人気の観光スポット。
近年では「古着」「カフェ」「スイーツ」「SNS映えグルメ」「ゲーム・アニメ系ショップ」など、
“トレンドと個性”が共存する独自のカルチャータウンとして再評価されています。
休日になると多くの人が食べ歩きを楽しみ、SNS映えする写真を撮る姿があちこちに見られます。
コスプレイベントや大道町人祭りなどの催しが定期的に開催されており、大型ショッピングモールにはないストリート感“と”お祭り感“が、大須の魅力の核です。
そのため、こだわりのお店を出したい人にとって大須は、「個性を表現できる街」であるといえます。
2. 店舗賃料と立地の特徴
大須の店舗賃料は坪あたり2~4万円前後が相場。ただし、人気の「万松寺通り」「赤門通」「仁王門通」など商店街中心部ではぐっと高くなります。その一方で、一歩路地に入れば10坪前後の小型店舗などもあり、開業のハードルが比較的低い物件も見つかるのが大須の魅力です。
立地は主に次の3タイプに分かれます。
•商店街中心部(万松寺通・赤門通):人通りが多く、食べ歩き・物販・SNSで話題のスイーツや多国籍グルメが多い。
•大須観音周辺:国内外の観光客が訪れ、初詣や節分などの季節行事、骨董市などのイベントが行われるとより一層賑わう。
•裏路地エリア:古着・美容院・カフェが混在し、若年層の支持が厚い。ゲームやアニメ、コンセプトカフェなどの一定のファンを獲得する店舗も多い。
ポイント
大須エリアは栄や伏見とはガラッと印象が異なり、個性的なお店が目立ちます。
また、古着屋が並ぶエリアやカードショップが多いエリアなど、商店街の中でも通りによって客層が異なりますので、現地を歩いて感覚を掴むことが出店前の必須ステップです。
3. 大須のカルチャーと顧客層
大須の最大の強みは、「多様性と常に変化する街」という点にあります。
学生、観光客、アーティスト、外国人、地元住民が混ざり合う独特の空気は、
他のエリアにはない柔軟さと新しさをもたらしています。
•若者層(10〜30代):トレンドに敏感で、SNSを通じて情報収集。映えを意識したお店巡りが人気。
•観光客・インバウンド層:外国人観光客も増加中。韓国・台湾・東南アジア系が中心。呉服店やゲームセンター、猫カフェなど日本独自の文化を楽しめるお店が人気。中古ブランド店も繫盛している。
•リピーター層:古着、カードゲーム、アニメ、パソコンなどの店舗が多く集まり、コアなファンが長年通っている。名古屋のサブカルチャー発信地といえば大須。
このように、短期的な流行と長期的な支持が同居しているのが大須の特徴です。
そのため、**“一発当てる”よりも、“変化に柔軟に対応できる店舗設計”や‘一部のファンに愛されるお店づくり’**が求められます。
4. 今後の展望
近年では、商店街の周辺でマンション建築が相次いでおり、居住人口の増加に伴って新しい店舗ニーズも高まっています。
さらに、名古屋市が進めるスマートモビリティ構想により、今後は栄・名駅方面からのアクセスもよりスムーズに。人の流れが広がることで、回遊性の高い立地として注目度が上がっています。
老舗と新規店舗が共存する大須は、個性あるショップ展開にぴったりの場所。
これから中区で出店をお考えの方には、変化とチャンスに満ちたエリアです。
国内外からの観光需要が再び増加する見通しです。
この波に乗ることで、大須の店舗ビジネスは再び“黄金期”を迎える可能性があります。
5. まとめ:小さく始めて大きく育てる、大須という選択
大須は中区の中でも、最も「個性が生きる街」です。
大規模チェーン店よりも、小さな個人店舗が輝く街。
そして、流行の発信源でありながら、古くからの人情味も残る場所です。
この“人の熱量”に寄り添えるのが、大須で開業する最大の魅力です。
今の大須は、挑戦する人にとって最も自由で可能性のあるステージ。
あなたの個性とアイデアを、このカルチャーの街で形にしてみませんか?
