伏見エリアで開業するなら?落ち着いた環境でリピーターを育てる街
2025.02.25コラム
1. ビジネスと文化が共存する「伏見」という街
名古屋市中区の西側に位置する伏見は、名古屋駅と栄からそれぞれ地下鉄でわずか1駅。
オフィス街として知られる一方で、御園座・名古屋市科学館・白川公園などの文化施設も点在し、
「仕事+生活+観光」 が交わるエリアとして注目を集めています。
ここ数年、再開発により街並みが一新。
広小路通りや御園通り沿いでは、新築オフィスビルやホテルが続々と竣工し、
昼間はオフィスワーカー、夜は宿泊客や帰宅前の食事客で飲食店で賑わうようになりました。
繁華街の栄ほど派手さはないものの、落ち着いた雰囲気と安定した集客が魅力。
「華やかさより堅実さ」を求めて物件を探す人には、まさに理想的な立地といえます。
2. 店舗賃料の相場と立地傾向
伏見の店舗賃料は、栄に比べて割安であり、坪あたり1.5〜3万円前後が目安です。
栄に隣接していながらコストを抑えられるため、開業初期のリスクを低減できます。
•広小路通り沿い(伏見駅周辺):通行量が多く、銀行・企業ビルが集中。ランチやテイクアウトなどの昼営業向きです。
•伏見西エリア:ビジネスホテルやハイクラスホテルが並び、国内外からの観光客が多いエリアです。
•御園座・白川公園周辺:観光・宿泊客が増え、カフェや軽飲食に好立地。幅広い年齢層が行き来しています。
•長者町繊維問屋街:繊維産業が下火になり一時は閑散としたエリアですが、近年では飲食店の出店が相次ぎ、賑わいを取り戻しています。
御園通の周辺は居酒屋が特に多く夜に賑わいを見せています。長く愛される老舗に混じり、新しい飲食店が次々とオープンしています。
3. 美容室出店のポイント:リピート重視型サロンに最適
伏見エリアの美容室は、矢場町や大須のような派手なトレンド型よりも“通いやすい雰囲気”を重視する傾向にあります。
周辺にオフィスやマンションが多いため、主な顧客層はビジネスマンやOL、または近隣居住者です。
特徴と戦略
•仕事帰りに予約が取れるように、営業時間を遅くに設定する
•お昼休みに予約なしで立ち寄れる、クイックカットのような時間効率のよいメニューでリピーターを獲得
•近年は「メンズ特化サロン」「ヘッドスパ専門店」などニッチな業態も増加。
「予約しやすさ」「通いやすさ」を工夫すれば安定した経営がのぞめます。
4. 飲食店出店のポイント:昼の強さをどう活かすか
伏見最大の特徴は、昼間人口の多さ。
オフィスワーカー向けランチ需要が圧倒的で、昼営業中心でも十分採算が取れる環境です。
•昼営業(11〜15時):定食・パスタ・丼・カレーなど回転重視型が人気。狭小物件でもテイクアウトメインなら需要があります。
•夜営業(17〜22時):会社帰りの会食・1人飲み・軽バルが主流。新店舗が続々とオープンしています。老舗のバーも伏見には多いです。
•週末:比較的静かですが、ホテル宿泊客や観光客をターゲットにする動きも拡大中。ドラッグストアやディスカウントストアでお土産を購入する海外観光客が多くみられます。
近年では「昼はランチ、夜はワインバル」という二毛作経営や、昼のみ店舗を借りる「間借り営業」、「テイクアウト+デリバリー併用」など柔軟な運営モデルが成功を収めています。
アドバイス
•店舗面積10〜15坪程度でも、厨房効率と回転率を高めることで売上を最大化可能。
•ランチ需要を取り込みつつ、夜は単価を上げる二段構えが理想。
•多言語メニューやキャッスレス決済など、インバウンドもターゲットにいれる。
5. 伏見エリアの今後の展望
昔からオフィス街として発展してきた伏見エリアですが、御園座のリニューアルや複数ホテルの開業により、国内外からの観光客で休日にも賑わいを見せるようになりました。
飲食店の新規開業もあちこちで見られ、伏見エリアの需要の高さが見て取れます。
また分譲マンションの建設も相次いでおり、交通アクセスが良い一方で大きな公園もあるといった、住みよいエリアとしての人気も高まりつつあります。
リニア開通後は名古屋駅からのアクセス性がさらに高まり、
伏見は「駅近・オフィス・観光・住まい」を兼ね備えた安定市場エリアとして再注目されています。
