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駅近でも家賃を抑えたい方へ|店舗仲介のプロが教える名古屋の穴場エリアと探し方
2026.03.09コラム
名古屋で駅近の店舗賃貸を探していると、「駅に近い物件は家賃が高くて手が届かない」と感じる方は少なくありません。
確かに、主要駅の真正面・人通りの多い通りの路面店は条件が厳しくなりやすいのが実情です。
ただ、仲介の現場で長く物件を見てきた経験からいうと、「駅近=高い」という思い込みで選択肢を狭めてしまっている方が多いと感じています。
工夫次第で、駅近という利便性を活かしながらコストを抑えた出店は十分に可能です。
本記事では、名古屋で駅近でも家賃を抑えやすい立地の考え方と、実際に穴場になりやすい具体的なエリア・物件タイプを実務の視点から解説します。
「駅近」の定義を少し広げることで選択肢が増える
多くの方が「駅近=徒歩3分以内」というイメージを持っていますが、業態によってはこの基準を少し広げるだけで、コストを大幅に抑えられる物件に出会えることがあります。
名古屋駅、栄駅の地下街網は比較的充実しており、地下通路や商業施設を経由して移動できる立地が多くあります。
たとえば地上の徒歩距離では「7〜8分」の物件でも、地下街を通ると体感的には5分以内で着けるケースがあります。
こうした物件は「徒歩7分」と表示されるため駅近としての評価を受けにくく、その分家賃が抑えられていることがあります。
また、予約制が中心のサービス業や、SNS・検索経由で来店するお客様が多い業態であれば、徒歩5〜8分圏内でも実用上の問題はほとんどありません。
「徒歩3分以内」という条件に縛られず、自分の業態にとって本当に必要なアクセス水準を見極めることが、コストを抑えた物件探しの出発点になります。
実務でのポイント:
物件情報に記載されている徒歩分数は、不動産表示規約に基づき80m=1分で計算した数字です。
実際の体感距離は信号待ちや道の複雑さによって変わります。
必ず自分の足で駅から物件まで歩いて確認することをおすすめします。
名古屋で家賃を抑えやすい「準主要駅」エリア
名古屋駅・栄・金山の3大エリアは集客力が高い反面、家賃水準も高くなりやすい傾向があります。
一方、これらの駅から1〜2駅隣の「準主要駅」エリアは、一定の集客力を保ちながら家賃を抑えやすい穴場として、仲介の現場でもご紹介する機会が増えています。
具体的には以下のようなエリアが該当します。
•上前津・矢場町(地下鉄名城線):栄エリアに近く、大須商店街との相乗効果も期待できる。飲食・美容・物販など幅広い業種に対応しやすく、栄の物件と比べて家賃を抑えやすい傾向がある
•新栄町(地下鉄東山線):栄から1駅。クリエイター・アパレル関係の事務所や、個性的な飲食店・サロンの出店が増えているエリア。大通りから一本入った路地に条件の良い物件が出ることがある
•千種・今池(地下鉄東山線・桜通線):住宅地と商業エリアが混在し、地域に根付いた業態に向いている。美容系・スクール系・飲食店の出店が多く、リピーター獲得がしやすい環境
•金山から東側(地下鉄名城線・名港線):金山駅から神宮前・熱田方面は、都心に近いながら家賃が落ち着いているエリア。生活サービス系・飲食系の出店に向いており、近隣住民の日常需要を取り込みやすい
•太閤通・中村区役所周辺(地下鉄桜通線):名古屋駅から桜通線で1〜2駅。名古屋駅の集客圏に近いにもかかわらず、家賃水準は大きく下がる傾向がある。飲食・生活サービス系の出店に向いているエリア
これらのエリアは主要3駅と比べると知名度は下がりますが、「家賃を抑えながら一定の集客力を確保したい」という場合には、有力な選択肢になります。
実務でのポイント:
準主要駅エリアの物件は、大手ポータルサイトに掲載される前に地元の仲介会社経由で決まってしまうケースも少なくありません。
エリアを広げて探す場合は、地元密着型の仲介会社への相談も有効です。
主要駅近くで家賃を抑えやすい「物件タイプ」
主要駅の近くであっても、物件のタイプによって家賃に大きな差が生まれます。
「どうしても栄や名古屋駅周辺で探したい」という場合は、以下のような物件タイプに目を向けてみてください。
ビルの2階・3階(基準階の物件)は、同じ駅近でも1階路面店と比べて家賃が抑えられることが多く、美容系・サロン系・スクール系・サービス業など、必ずしも路面である必要がない業態では十分に機能します。
ただし、エレベーターの有無・看板の出しやすさ・入口の分かりやすさは必ず確認してください。
メインストリートから一本入った裏通りの物件も、家賃を抑えやすいタイプの一つです。
大通り沿いと比べると人通りは減りますが、静かな環境を好む業態や、予約制が中心の業態ではむしろ向いている場合があります。
栄エリアであれば大津通から一本入った通り、名古屋駅周辺であれば太閤通口側の脇道などに、条件の良い物件が出ることがあります。
築年数が古い物件(築20〜30年以上)も、家賃を抑えやすい選択肢の一つです。設備や内装の古さは内装工事でカバーできる場合も多く、スケルトン渡しの物件であれば自分の業態に合わせた設計ができます。
ただし、電気容量・給排水設備・空調の状態は事前にしっかり確認する必要があります。
飲食店の場合は特に、ガス容量・排気ダクトの有無が重要な確認ポイントになります。
実務でのポイント:
基準階の物件や築古物件は、内覧だけでは気づきにくい問題が出ることがあります。
設備の状態・管理組合のルール・近隣テナントとの兼ね合いなど、内覧時に確認しておくべきポイントを仲介会社に事前に聞いておくと安心です。